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飲酒運転ゼロを本気で目指します

J:COM安心安全チーム、福岡担当の谷川です。
2月6日、福岡県粕屋町で「飲酒運転根絶フォーラム2024」が開催されました。飲酒運転ゼロを本気で目指す人たちによるフォーラムです。
その様子を取材しました。

飲酒運転をゼロに

NPO法人はぁとスペース 山本美也子さん

このフォーラムを主催したのは、NPO法人はぁとスペースの理事長、山本美也子さんです。

山本さんは、2011年2月9日、粕屋町で発生した飲酒運転事故により高校1年生だった長男・寛大さんを亡くしました。
寛大さんは友人と歩道を歩いていたところ事故に遭いました。

博多高校生徒会による発表

フォーラムでは、寛大さんが通っていた博多高校の生徒会が登壇して、飲酒運転根絶に向けて行っている日々の活動を発表しました。
そして「大切な人が突然亡くなるという思いを二度と繰り返したくはありません」と訴えました。

福岡県では「飲酒運転は 絶対しない、させない、許さない!そして見逃さない!」を合言葉に、飲酒運転を見かけたときの通報を条例で義務化するなど様々な取り組みを行っています。

それでも飲酒運転ゼロには程遠く、今年1月には原付バイクに乗っていた高校生が飲酒運転の車と衝突して亡くなる事故が発生しました。

機械を使って飲酒運転を止める

(左から)井上郁美さん・井上保孝さん・杉本哲也さん

なかなか無くならない飲酒運転。
どうしたら無くなるのか…具体的な提案を、東名高速道路での飲酒運転事故で2人の娘を亡くした井上さん夫妻と、アルコール検知器の製造販売などを行う東海電子の代表取締役・杉本さん、地域での条例に基づく飲酒運転根絶施策の研究に取り組む福岡大学の小佐井教授が提言しました。

福岡大学 法学部 小佐井良太教授

井上保孝さんは、飲酒運転をゼロにするために「機械を使って飲酒運転を止める。そんな時期に来ている」と話しました。

では、どんな機械で飲酒運転を止めることができるのか。
そこで期待されているのが「アルコール・インターロック」です。

アルコール・インターロックを紹介

アルコール・インターロックは、車に乗ってアルコールを測定し、数値がゼロでなければ車のエンジンをかけることができない装置です。

アルコール・インターロックの自社開発・製造・販売を行っている「東海電子」の杉本代表取締役によると「家族に飲酒運転を出来ないようにさせたい」などの依頼が多いそうです。

ステージで話す山本美也子さん

お酒を飲んでも運転は大丈夫だという過信。
アルコール依存症でお酒を飲むのをやめられない。
そんなときにも、このアルコール・インターロックが車についていれば、エンジンをかけることができず、車を運転できません。

山本さんは、「アルコール・インターロックが当たり前の社会になるために国の整備が必要」とフォーラムを締めくくりました。

フォーラム終了後、井上さん夫妻から届いたお手紙には「これからもアルコール・インターロック導入に向けて活動していく」と強い想いが書かれていました。

参加者全員で「飲酒運転ゼロ」

飲酒運転は「ゼロ」なのが当たり前

大切な人の命を突然奪う飲酒運転。
みんなの未来を守るために、みんなの夢を奪ってしまうことがないように、「飲酒運転を絶対にしない」その当たり前を続けていくことが大切だと取材を通じて思いました。

そして、被害者だけでなく、加害者を作らないために「飲酒運転をさせない、許さない!そして見逃さない!」を徹底すること。

飲酒運転の通報は、優しさなんですね。
飲酒運転をゼロにすることが、当たり前の明日につながると感じました。

取材協力:NPO法人はぁとスペース

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