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児童の安全を守れ!通学路改善

J:COM安心安全チーム、埼玉担当の山本です。

今回私が取材したのは、埼玉県三郷市で地域の見守り等を行っている「早稲田防犯パトロール隊」。
2014年に発足以来、今年(2024年)で10年を迎えるパトロール隊の代表でもある篠﨑順亮さんに話を伺ってきました。

早稲田防犯パトロール隊の皆さま (篠﨑さんは前列左から2人目)
提供:早稲田防犯パトロール隊

日頃の活動

主な活動は、地元小学校の児童の下校時の事故防止や見守りです。
ほぼ毎日活動しているからこそ見えてくる児童の危険な場所を見つけては改善に勤しんでいます。

周りの状況

小学校のある地域は、周りに団地がありスクールゾーンになっている箇所はあるものの、抜け道ともなっていて、通勤時間にはかなりの交通量になることもあります。
パトロール隊の活動開始以来、事故や事件がおきていないのは日頃のパトロールの賜物です。

通学路になっている主要交差点での見守りの様子
提供:早稲田防犯パトロール隊

過去の活動で改善されたこと

篠﨑さんをはじめとした、早稲田防犯パトロール隊では、通学路の安全対策強化のための色々な改善を行ってきました。

その事例をふたつ紹介します。
ひとつ目は、歩行者用信号問題。
通学路にある主要交差点で歩行者用信号が設置されておらず、児童が渡る時に支障があると感じ、県警察本所轄の警察署に何度か要望した結果、3年後にようやく信号機が設置されました。

3年かけて設置された歩行者用信号機
提供:早稲田防犯パトロール隊

ふたつ目は、ガードレール問題。
通学路となっている交差点付近のガードレールが一部無い所から、児童が近道をしようと斜め横断で車道に飛び出す行為があったため、市の担当部局に要請してガードレールの無い部分を追加してもらいました。

黄色い矢印部分が追加されたガードレール部分
提供:早稲田防犯パトロール隊

このほかにも色々改善したことがありますが、細かい努力と時間をかけて児童の見守りや交通事故に遭わないための努力を行っています。

きれいな街並み・歩道も整備されているのだけれど…

私も取材時に篠﨑さんと小学校近辺を歩いてみましたが、思っていたより道路や歩道も整備されており「そんなに問題がないのでは…」と思ったのですが、通学路の危険な場所はその後訪れました。

小学校付近を案内してくれる篠﨑さん
歩道も広くあまり危険な箇所は無い気がしましたが…

まだまだ通学路には危険がいっぱい!

小学校から一直線に伸びるきれいな歩道。
児童が多少ふざけながら歩いても問題無いかと思い、交差点を挟んだ反対側を見ると、今まで歩道があった延長線上に歩道がありませんでした。

きれいな歩道がまっすぐ伸びているのですが…
交差点を挟んで反対を見ると歩道がありません

道の先にはスーパーの搬入口が…

この道は、目測幅約5mほどの対面通行の道路。車同士がすれ違うには少し狭い気がしました。
その通りの先には、スーパーマーケットの搬入口があり、児童の下校時に大型トラックが搬入のために路上駐車していることがしばしばあり、児童と車のすれ違う幅が狭く危ない時もあるそうです。

実際の下校時の様子(弊社にて一部画像を加工しております)
提供:早稲田防犯パトロール隊

児童たちを守るために…

篠﨑さんをはじめとする早稲田防犯パトロール隊は、この通学路の改善提案を約3年前からしています。
とりあえず市と管轄の警察署では「迷惑駐車禁止」の看板を立ててくれましたが、あまり意味はなかったそうです。

市と警察署では看板を取りつけてくれました

さらに行動へ

篠﨑さんたちは市へ通学路の改善策を提案をします。
その内容とは、道路隣にある駐車場及び公園内を通学路にするというもの。

早稲田防犯パトロール隊資料より
提供:早稲田防犯パトロール隊
ここの部分(赤)を通学路へ…と説明してくれる篠﨑さん
トラックの停車している危険な所を避けて、駐車場や公園を通る ルートを提案

まだまだ長い道のりが…

今回の提案は、行政の色々な所と話し合って決めなければなりません。
そのために「今すぐ」にではなくちょっと時間がかかるかもしれません。
篠﨑さんのお話だと「今年に入り市の関係部局にて本格的な検討が始めてくれた」との事。

篠﨑さんも早期の実現を期待しているとの事で、今後も進展がありましたら何らかの形でご報告できればと思います。

取材提供:三郷市 早稲田防犯パトロール隊