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実践を交えた災害訓練

こんにちは。J:COM安心安全チーム、千葉担当の小矢島です。

最近、いろんな方にお話を伺い思ったのですが、地震は秋から冬にかけて起こりやすいというイメージを持っている方が多いようです。
確かに、この時期、防災訓練など行う地域もたくさんありますよね。

今回は、八千代市立みどりが丘小学校防災運営委員会で行った図上訓練についてご紹介します。


八千代市のみどりが丘防災運営委員会

この運営委員会は、八千代市のみどりが丘小学校が避難所となるエリアを対象に結成されました。
当初は、避難所開設目的が主だったため「避難所運営委員会」との名称でしたが、現在は在宅避難を軸としているので、在宅避難向けの災害対応や物資供給に移していく必要があると考え、このような名称に変更したそうです。


図上訓練とは?

図上訓練を初めて聞く方もいるかもしれません。
これは、災害発生を想定し、地図を用いて災害がどこでどれだけ起きているかを書き込んでいく訓練です。

実際に図上訓練で使われた地図

実際に災害現場にいる人からこんな写真が送られてきた…!などと想定し、その写真の場所はどこなのか、どれぐらいの被害なのか、対応状況はどうなのか、そんなことを話し合い、地図に情報を記載してエリア内の情報をまとめていきます。

訓練で街の状況を表した写真

さっそく訓練を実施!

今回の訓練にあたり、講師として参加したのは緑が丘西自治会の元会長の鈴木さん。
2017年に緑が丘西自治会を設立、当時76人だった会員数を現在は約760人にまで増やし、自治会で地域をどう育てていくかという幅広い活動をしています。

緑が丘西自治会 顧問  鈴木 介人さん

この日は、各自治会の会長や防災担当、避難所として活用される学校関係者なども参加しました。
そして、2つのチームに分かれ、災害が発生した想定で話し合いが行われていきました。

さっそく皆さんで話し合いを開始

被害状況の写真がチームに配られ、それを見て意見を出し合い、まとめていきます。

例えば、道路などが損壊し火災発生の写真が配られると…
A「これは〇〇の近くだよ!写真のバックに見覚えのある施設が映っている!」
B「火がここまで上がっているなら、発生から〇時間ぐらい経っているかも!救助人員の確認が最優先かもしれない」

このような意見が上がっていました。
意見はメモでまとめられ、行政の災害対策本部へ無線で伝えられます。

地図に情報を記載

無線を使って状況報告

各エリアで情報収集にあたっているチームから災害対策本部へ情報が寄せられると、本部は地区内の情報をまとめていきます。

その時重要なのが、「5W1H」の要素を入れて報告すること。
「When(いつ)」、「Where(どこで)」、「Who(誰が)」、「What(何を)」、「Why(なぜ)」、「How(どのように)」
という5つの「W」と1つの「H」を入れて報告すると本部はまとめやすいといいます。

例をあげると、、、
「いつ」⇒地震発生直後なので午前8時過ぎだと思う!
「どこで」⇒この通りはスーパーの前だから駅の近くだよ!
「誰が」⇒子どもたちが逃げているから避難はできているかもしれないね
「何を」⇒火災が起きている
「なぜ」⇒多分、炎が上がっている場所から近くの飲食店が原因かも
「どのように」⇒風が強いから周りの建物に延焼しているかも

確かに何事も順を追って報告したほうが正確に伝わりやすいですよね。

災害対策本部で情報を収集する様子


災害発生からどうするか

情報をまとめた後は安全確保です。
この日の話題では、施設の近くで火災が発生した時、管理者はどのように対応するのか?待機するのか、他の場所に避難するのかなどが課題となりました。
また、小学校の先生は児童の安全確保につとめるため、避難所開設の運営ができにくい状況です。そうなると運営を進めていかなければならないのが住民や委員会のメンバーです。
意見を交わしながら、いかに住民同士で日頃の連携や運営マニュアル等が大事か、そんなことを皆さん感じているようでした。

訓練を終えて課題や反省点を意見交換

今回の訓練を通して

情報を伝える時は、やはり5W1Hを活用することが重要だと感じました。
また図上訓練はとてもリアルで学べる訓練方法だと思いますので、ぜひ皆さんの自治会などでも取り入れてみてはいかがでしょうか?

取材協力:みどりが丘小学校防災運営委員会
(緑が丘西自治会、はぐみの杜中央自治会、クオンガーデン八千代緑が丘、仲木戸、エクセル、吉橋南、エリア内の社会福祉施設)