子どもの救命に必要な知識
J:COM安心安全チーム、関西担当の中西です。
「もしも 子どもが 喉に物を詰まらせてしまったら…」
「もしも 子どもが 心停止に陥ってしまったら…」
そんな”もしも”に遭遇した時、どう行動すれば良いかを学ぶ講習会を取材させていただきましたので一部をご紹介します!
子どもが倒れている!救急隊の到着までにすべき行動とは?
心停止に陥った乳幼児への「一時救命処置」
国内では救急隊の到着まで平均 約10分かかると言われています。
この10分のあいだの行動が、倒れた人の命 そして命が助かったとして そのあとの社会復帰のカギを握っています。
現場に居合わせた人は救助者となり、まず大声で協力者を呼びます。
講習会では救助者と協力者の2人体制でおこない、救助者は心肺蘇生を続けながら協力者に119番通報とAED(自動体外式除細動器)の準備を指示。
準備ができたらAEDを体に貼り付けます。
AEDは2分毎に心電図を解析して電気ショックが必要か自動で判断するので、その間 心肺蘇生(胸骨圧迫・人工呼吸)を2人で交代しながら救急車が到着するまで途切れないように続けます。
1分動画で紹介「乳児の一時救命処置」
喉を詰まらせて苦しんでいる!そんな時は?
乳児(1歳以下の子ども)が気道に異物を詰まらせた場合、背部叩打法と胸部突き上げ法の1種類を試します。
背部叩打法は、片手で乳児のあごを持って頭が下になるように うつぶせにした状態で、背中の真ん中を叩く方法です。
胸部突き上げ法は、乳児を仰向けにして腕に乗せて頭を低くし、2本の指で胸骨の下半分を数回圧迫する方法です。この方法は、心肺蘇生の際の胸骨圧迫いわゆる心臓マッサージと同じ方法です。
『救助の連鎖』が子どもの命を救う
今回ご紹介した”もしも”の時の対処法は『救助の連鎖』の一部です。
まずは子どもの心停止を未然に防ぐ「予防」が何よりも大切。
もし子どもが心停止してしまったら「早期認識と通報」が救命率を上げます。そして心肺蘇生等の「一時救命処置」が、続く救急救命士や医師による「二時救命処置・集中治療」へとつなぎ、この連鎖によって命が助かるのです。
ぜひ講習会の受講を!
ご紹介させて頂いたのは乳幼児の一時救命処置のごく一部です。
心肺蘇生等は、誤った箇所を圧迫したり力の入れ方を間違えたりすると最悪の場合、内臓を損傷する危険もあります。
正しい知識と技術を習得するために、ぜひ講習を受けていただければと思います。講習会の詳しい情報はこちらから各都道府県支部のウェブサイトをご覧ください!
取材協力:日本赤十字社 大阪府支部