「もし自分が通っている学校が避難所になったら?」を体験した日
J:COM安心安全チーム、関西担当の上田です!
学校の校庭にテントを張る中学生たち。
野外活動・・・ではありません。
これは学校が避難所になった状況をシミュレーションしている光景なんです。
こちらは大阪市住吉区にある墨江丘中学校。
この地域では、大雨による河川の氾濫や津波による浸水といったリスクが予想されており、地域住民はこの中学校に避難します。
いざというときに、学校のことをよく知る生徒たちが避難者を助けられるようになってほしいという先生たちの想いから、今回の避難所体験が企画されました。
生徒たちは「避難所」として明日の朝まで学校内で夜を明かします。
断水しているという想定で、災害備蓄水のみを使って過ごします。
もちろん、夕食もこの水を使って作ります。
地元のこども食堂の方たちに教えてもらいながらツナ缶をつかったオムレツや豆乳ポトフ作りに挑戦。
災害時に不足しがちなたんぱく質やビタミン、ミネラルを補ってくれるメニューなのだそうです。
夜は災害看護の専門家・四天王寺大学の亀井縁教授を招いて避難所運営ゲーム「HUG」を行います。
このゲームでは避難所を運営する立場として様々な立場の避難者に対してどのように対応するといいのかシミュレーションしました。
停電を想定して、夜の学校は真っ暗になります。
この日は11月の肌寒い日でしたが、もちろん暖房も使えません。
テントの寝心地はいかがだったのでしょうか・・・?
「下が地面なので硬かったり冷たかったりしますけど・・・中は暖かいのであまり居心地が悪いとかはないです」
今回の避難所体験をどのように感じているのか聞いたところ、先ほどの避難所運営ゲームで、考えることが多すぎて困惑してしまう場面が多かったそうです。
「あくまでシミュレーションやけど、シミュレーションでさえ戸惑っていることを(災害が起きた時に)実際できるわけないじゃないですか」
「今日の体験を通じて、より深く考えていかないといけないなと感じました」
実際に体験してみることで課題や実態が浮き彫りになることが多かった今回の避難所体験。
中学生たちは防災について真剣に学びながらも、仲間同士で楽しそうに取り組んでいたのが印象的でした。
防災のことを学びながら、素敵な思い出づくりにもなる。
私も中学生のころを思い返しながら、全国の中学校でもぜひ実施してほしいと思いました。
取材協力:大阪市立墨江丘中学校
願生寺