ストレス軽減⁉「在宅避難のススメ」
J:COM安⼼安全チーム、札幌担当の菅原です。
12月13日(金)南区民センターで「今から取り組もう!防災講座”備えて安心!”在宅避難のススメ」が行われました。
今回は「在宅避難」についてお伝えします!
この講座は、真駒内地区連合会防犯・防災部が主催したもので、明治安田生命 チーフ・コンシェルジュの長瀨さんを講師に招き、「在宅避難」について講座が行われました。
①想定した避難先と実際の避難先について
災害が発生し避難が必要な場合、多くの方は「避難所に行くこと」を考えると思いますが、実は”避難”=「避難所に行くこと」だけではありません。
実際に災害が起こった場合は避難しない方が多いという結果もあります。
画面左)災害が発生した場合に検討している避難先
1、市が指定する避難所 40.9%
2、親戚や知人宅 27.5%
3、自宅(避難しない) 23.7%
↓
画面右)実際に災害が発生した際の避難先
1、避難しなかった 45.9%
2、親戚・知人宅 23.6%
3、避難所 19.3%
避難する前は「市が指定する避難所」を予定していますが、実際には約半数が避難していませんでした。
②分散避難について
そして、「避難所」、「親戚・知人宅」、「ホテル・旅館」など、地域の人がさまざまな避難先に分散して避難する「分散避難」という考え方があります。それぞれの良い点・悪い点があるので把握しておくことが大切です。
次に、もう一つの避難方法「在宅避難」についてです。
③在宅避難について
在宅避難とは、自宅で生活を続ける避難方法です。
【良い点】
・プライバシーが確保できる
・気分的に落ち着く
・周囲に気を遣わずに生活できる
・感染症のリスクが低い
【悪い点】
・電気、水道、ガスが使えないことがある
・支援物資や情報が届きづらい
在宅避難の良いところは、何よりもストレスが少なくて済むこと。
自宅なので、プライバシーも確保できますし、周囲に気を遣わずに過ごせるので、気持ちも楽になりますよね。ただ「在宅避難」をするには、条件があります。
④在宅避難をするための3つの条件
・(水害の場合)自分の住んでいる場所が安全か?
→ ハザードマップなどで確認
・(地震の場合)自分の住んでいる家が強固で安全か?
→自宅の耐震性、築年数など家の倒壊の恐れがないかを確認
→部屋の家具転倒防止対策ができているか確認
・(水害・地震の場合)在宅避難用グッズが用意できているか?
⑤在宅避難お役立ちグッズ10選
在宅避難する上で、備蓄すべきグッズの中でも、大切なのは「水」。
「水」は1人あたり1日3リットル必要です。
1週間分とすると、1人あたり21リットル。2リットルのペットボトル約11本分ですので、6本入りの箱だと1人あたり2箱必要です。
数量も含めて備蓄を考えてみましょう。
長瀨さんは…
「今まで「災害=避難所」という考え方がありますが、避難所で過ごすのは大変。共有スペースで過ごすこと、トイレなど気を使いストレスがかかります。特に高齢者の方は大変なストレスがかかりますので、「在宅避難」の考え方について、良いところ、悪いところを学び、選択肢を増やしてほしい。そして、知り得た知恵を周囲の方と共有し、地域で防災力を高めてほしい」と話していました。
真駒内地区連合会の横堀会長は…
「昨今は、能登半島地震はじめ、線状降水帯による水害など、全国的に災害が多発している。防災講座を通して、これからの災害に備えて一つでも二つでも活用できるよう学んでほしい」と話していました。
■今回の講座を通して
災害時でも、気持ちを楽に過ごすことができるので「在宅避難」を選びたくなりますが、どの避難方法にしても、自分の住んでいる場所や建物が安全か、在宅避難用グッズ(備蓄)や備蓄方法など事前の備えが大切だということを感じました。
皆さんも、日ごろの備えを少しずつでも進めてみてはいかがでしょうか。
取材協力:真駒内地区連合会
明治安田生命 札幌支社