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灘中央市場に「かまどベンチ」が出来るまでを追ったら、意外とロングラン企画?になった件

こんにちは。J:COM安心安全チーム、関西担当の松本です。

今回は、過去に番組(安心安全課)やnoteでも取り上げている神戸市灘区の灘中央市場のお話!

神戸市立科学技術高校の生徒が、来年で誕生から100年を迎える市場の防災空地で「かまどベンチ」を作ると聞きつけ、取材に行ってきました!
とはいっても、残暑厳しい中始まったんですが、完成したのは少し肌寒くなった11月末!想定外のロングラン企画!?
完成までの製作過程を振り返ってみたいと思います

9月28日 製作始動

市場の西側入り口すぐにある防災空地エリアに人だかり!

奥の方を覗いてみると…

かまどベンチのかまど部分の製作が始まっていて、セメントを練る音、レンガを切る音、みんなであーだこーだいう声など…空地がとても賑やかでした。

しかしなぜ、かまどベンチ?

実は科学技術高校、得意のモノづくりを武器に灘中央市場を盛り上げようと以前からコラボをしているんです。
市場に行ったことがある人なら1度はみたことある”アレ”も、科技高生の製作物なんです!

市場西側入り口の青い鳥の看板は科学技術高校生が制作!

今回は、携わる学生たちが普段、防災関係の勉強をしていること、そして地域の人と一緒にワイワイ楽しみながら作ることができるんじゃないか…ということで「かまどベンチ」に決まったそうです。
その目論見がバッチリハマり、この日は地域の子どもたちが集まって、一緒にかまどづくりを手伝いました。

かまどに使うレンガに絵付け!
レンガを慎重に並べて…
セメントでつないでいきます。

次第にかまどっぽくなってはきたんですが…ここでトラブル発生!?
なんと、セメントが切れてしまって、この日は作業中断!完成は次回へ持ち越し!

10月16日 かまど部分完成へ

毎週水曜日は市場の定休日

市場が定休日で、いつもと違ってシーンとする中、学生らが空地に資材を持ち込み、作業再開!!
まだ接着できていなかったレンガを積み上げていきます。

手作業でしっかりスキマを埋めると同時にレンガの並びを整えていきます。

そしてある程度かまどの形が出来たところで…Newアイテム登場!

Newアイテム アイアンバー登場!
溶接部分をチョークでマーキング

かまどのグリル部分になるアイアンバーに溶接部の印をつけてるところ。
このまま一気に完成なるか!?と思ったんですが、溶接は後日、学校でやるとのこと…そらそうか!

それでも肝心のかまど部分は完成!最終的にレンガ約80個、セメント約40kgを使用しました。
あとはグリルとベンチ部分がどうなるのか…現場で「翌月に火入れのイベントがあるんで、その時点では完成しているはず」との情報を得て、1か月ほど待つことに!

11月17日 かまどの初火入れ

完成したグリル部がセットされ、いよいよかまどの初運用!
学生らがかまどで白米を炊き、市場を訪れた人に振舞います。

蒸らし時間をおいて、いざオープン!

艶々の白米が登場!のちに少し頂きましたが、ちょっと固い部分はあったものの、初の炊飯にしては上出来です!

この日は市場の一部店舗も「小皿食堂」という企画でコラボしていて、参加者は白米片手にお店を回っておかずを買い、「セルフ定食」を味わっていました。

市場のおかずと共に炊きたて白米に舌鼓。器も新聞紙とアルミホイルを使った「防災仕様」

そして配られた「器」にも防災要素がしっかりあるんです。
新聞紙を折って底に段ボールを敷き、アルミホイルを被せることで食器・紙皿がなくても代用することができます。

ちなみに、この日用意されたお米は33合。約66人前のご飯を振舞います。

携わった科技高のみなさん、お疲れ様でした!

筆者「ところで、ベンチというか腰かける部分は…?」
先生「まだ出来てなくてー来週以降になると思います!」
筆者「…また来ます!」

11月28日 ついに最終形態現る

市場に用事があったので立ち寄ってみたら…ついにベンチ部分が!

かまど「ベンチ」がようやく誕生!

市場の防災担当で土居精肉店の森本さん曰く、11月27日に完成。
ただし、ベンチとかまどの間にちょっとした隙間があるので、まだ微調整が必要とのことでした。
どうやらベンチとして一般利用ができるようになるまで、あともう少し!
高校生たちの力作、近くに寄った際にチェックしてみてくださいね。

(注:完成に時間がかかったのは途中、試験や進路のことなど、”本業”がいろいろ重なっていたので…決して、作業が遅いわけではありません!)

取材協力:灘中央市場/神戸市立科学技術高校