まいにち、消火器!
J:COM安心安全チーム、埼玉担当の成田です。
今回はちょっと驚きのアイディアで日頃から消火器に慣れ親しむ企業のお話をしたいと思います。
消火訓練を日課に変えた、驚きのアイデア!
消火器…訓練などで体験していて何となくの使い方のイメージはあるのですが、私はいざという時に迅速に使用できるか不安です。
もしもの時、手間取らず消火器が使えるようにするにはどうしたらいいんだろう…だったら日ごろから使い慣れればいいんだ!ということで、驚きのアイデアを実践している、プロネクサス戸田工場の取り組みをご紹介します。
毎日、消火訓練する工場
プロネクサス戸田工場ではスタッフ全員が迅速に消火器が使えるように、日ごろの水やりを訓練用の水消火器をつかって行っています。
正面玄関のすぐそばに常設している水消火器で、緑化カーテンや植栽に水をやったり、「消火点」のマトを狙って放水します。このアイデアによって、通りすがりにちょっとの手間で実践できる「楽しい訓練」になったんですね。
消火器のロック方式は、統一すべし!
この取り組みを始めたことでこんな気づきがあったそうです。「工場内に置いてある消火器ってピンを抜くタイプと、クサビでロックするタイプがあるよね」…これだともしもの時に手間取ることがあるかもしれません。
そこで工場内の消火器は全てピンを抜くタイプに統一。
これは「使い慣れない消火器がある」ことで発生する初動の遅れを防ごう、というアイデア。
そもそもなぜ火災への備えにここまで注力しているのでしょうか?工場長に聞きました。
万全の対策は、従業員のため、地域のため
「火災を起こさないための工夫に力を入れているのは、まちなかで操業している印刷工場だからです」と戸田工場長の西山さんは話します。
「この工場は印刷工場で、たくさんの紙があります。そして、印刷や加工をするための機械は、熱を発します。だから、火事に気を付けなければいけないんです」…なるほどなるほど。
「住宅の多い町において印刷工場を営むうえで、火事を出さない、ご近所に迷惑をかけない、そういう環境にすることが僕の仕事であり、また従業員に安全に仕事をしてもらえるよう危険を最大減に減らしておくことが工場長としての僕のつとめ」と語る西山工場長。
そうか…その責務から、消火訓練を日ごろから行ってもらうための仕組みを発案したんですね!
災害時の役割分担はどう決める? 毎日つけるバッジに秘策あり!
火災が起きた時にスタッフが迅速に対処できるよう、役割分担の仕方にも工場長ならではの工夫がありました。それは…バッジ(札)です!
火災が起きてから役割分担をしていては、間に合わない。
普段からの役割分担を人に固定してしまうと、その人がいない時に誰も動かない。そんな問題を解決するため、毎日つけるバッジ(札)に役割が記されています。これなら、役割を自覚する人が常にいる、という状態になるわけですね!ナイスアイデア(「私は」と書かれている点に注目!)。
すごい所はもう一つあります。裏も見てください!火災が起きた時にすべきことが指令」されているんです。火事が起きたら、名札の裏に書いてあるとおりに行動すればパニックに陥りませんね。
火災の時は誰しも慣れないことをしなければなりません。
毎日の活動においてちょっとした工夫をすることで、普段からの心構えと習慣を磨き、イザというときに人の命を守ることができるかもしれません!
どのアイデアもシンプルで効果が期待できるものなので、ぜひ皆さんも試してみてくださいね!
取材協力:プロネクサス戸田工場