ペットと共に生き抜くために考えるペット防災
こんにちは!J:COM安心安全チーム、神奈川担当の小澤です!
皆さんの地域では、ペットと一緒に同行避難ができる地域防災拠点はありますか?ある場合、どういった手順でペットと一緒に避難できるのか知っていますか?
10月5日(土)に横浜市鶴見区の寺尾小学校で行われた、ペット防災について考える講座「わたしの町のペット防災」にお邪魔してきました。
人とペットの地域防災を考える
ペット飼い主の方や地域の方が災害に備え、どういったことを事前に考えておくべきなのか、鶴見レスキューパウズの安岡恭己さんが講師となり「ペット防災」について説明をおこないました。
被災した時にペットと一緒ではない場合や、自宅に帰れない場合もあります。様々な被災パターンがあることを踏まえて、避難方法は1つだけでなく複数考えておく必要があります。
他にも、ペットのストレスを考えて車中泊を考えている場合、駐車場所を考えておく必要があります。
大きい公園の駐車場は、緊急車両や給水車などが利用することが多いため、事前に駐車場所を調べておくことが大切であると参加者に伝えていました。
誰でもできる ペット飼育場所の設営方法
災害時、たくさんのペットが避難してくることを踏まえ、鶴見区では誰でもペットの避難・飼育場所を設営できるよう、区内の全地域防災拠点31ヵ所に「ペット飼育場所開設キット」が用意されています。
地域防災拠点の運営委員会は、住民用の避難所開設に時間を取られてしまうことが想定されます。そのため、避難してきたペットの飼い主がペット用の飼育場所設営ができるように、このキットがあるのです。
設営方法が詳しく書かれている設営手順書には、人の動線にペットが被らないように、はじめにペットの受付・預け入れをすることなどが書かれています。
また、実際の飼育場所を設営するときは、飼い主以外の人が飼育場所に入ってこないように、ロープなどを使って境界をつくることも記載しています。
ペットは種類別に飼育場所を設営
犬の吠え声にストレスを感じる猫も多くいることから、犬用と猫用、その他の飼育場所をそれぞれ物理的に分ける、或いは、仕切りをつくることも書かれています。
この日は一つ一つの手順を確認しながら、参加者も一緒に設営体験をおこないました。
キットの中には、飼育場所に必要なブルーシート、ゴミ袋、ゴム手袋、養生テープ、飼い主に書いてもらうペット情報カードなども収納されています。
飼い主とペットが離れないために・・・
安岡さんは「東日本大震災でペットの一時預かりのボランティアをしていた時に、災害は生き延びたけど、ペットを預けて避難所で暮らしている方に出会った。ペットに会いに来ても、また離れ離れになる理由が分からないペットは、帰る飼い主の車をずっと追って走ったり、吠えていたりする。災害が理由で飼い主とペットが、離れ離れにならないように準備しておくことが必要」と強く仰っていました。
行政の資料について
横浜市では、「ペット同行避難」への理解を深めてもらおうと「災害時のペット対策」ガイドラインを用意しています。
こちらの資料は、横浜市のHPからダウンロード、或いは市役所でもらうことができます。
ぜひ、飼い主の皆さんは事前に自分のペット防災について考え、準備をしておくことを心がけてみてはいかがでしょうか。
取材協力:東寺尾地域ケアプラザ・鶴見区役所・鶴見レスキューパウズ・寺尾小学校地域防災拠点運営委員会