たい焼きを通じた能登半島支援
J:COM安心安全チーム、神奈川担当の島田です。
今年1月1日に発生した「能登半島地震」。
発災から半年以上が経過した今でも、多くの住民が避難生活を送っている状況です。
そんな中、神奈川県座間市の災害救援活動ボランティア団体「ざま災害ボランティアネットワーク」が、「たい焼き」を現地で焼いて被災した方々やボランティアなどに配布する「たい焼き支援活動」をおこなっています。
「ざま災害ボランティアネットワーク」の、能登半島での「たい焼き支援活動」は、これまで2回おこなわれました。
6月15日に七尾市のコミュニティセンターを中心とする仮設住宅や付近で生活をしている方々へ。
翌16日は、震源地に近い珠洲市の仮設住宅の住民や、災害救援ボランティアなどに「たい焼き」を7人のメンバーが焼いて配布しました。
ここでは、海岸線が大幅に後退した箇所や、隆起した箇所が見られたそうです。
この活動は、ボランティアの受け入れを担当する石川県社会福祉協議会と連絡が取れなかったため、各地の行政関係者などとメールと電話だけで連絡をとりあい実現。
被災地へは「たい焼き」を作るための材料(粉、あんこ、水)のほか、たい焼きを焼く器具、燃料となるLPGガスなどを車に乗せて行きました。
最終的には、合計で1,100を超える「たい焼き」が能登の地で配られたそうです。
たい焼きを受け取った方からは「正月に被災してから、あんこなんて食べれなかったから嬉しい」「やっぱり甘いあんこを食べるとホッとするね」などの声をかけられたそうです。
この「たい焼き支援活動」は、災害で壊れてしまった地域コミュニティーの再生を目的に、2011年秋に東日本大震災の被災地、女川で「たい焼き」を配ったことが始まり。
その後、岩手県、宮城県の各地に出向き、6年間に渡って活動を続けてきました。
他にも、被災地では泥の搬出活動、冷凍魚の処分作業、草刈り、墓地や河川の清掃、真冬の在宅避難者の見守り活動もおこなってきたそうです。
この「たい焼き支援活動」に関わる資金は、地元、座間市内のイベントを中心に様々な場所で「たい焼き」を販売することで捻出。
売り上げ金を、道具類、材料、ガソリン代、宿泊費などの資金にしています。これまでの協力で売り上げた「たい焼き」は、3万を超えているそうですよ!
次回の「たい焼き支援活動」は、輪島市など日本海側を中心に9月から11月の期間におこなう予定との事。
「ざま災害ボランティアネットワーク」の皆さんは、被災地で「笑顔と元気」を届ける活動を今後も継続していくとしています。
自然災害は、いつ起こるかわかりません。
被災地への想いを無くさないことが、災害を意識することにつながるのではないでしょうか。
取材協力:ざま災害ボランティアネットワーク