個別カルテで的確な救助を実現
災害時に迅速かつ的確な救助を行うため、東京都東大和市の親和自治会では自治会独自の共助プランを導入しています。今回はその取り組みについて紹介します。
親和自治会の特徴
まず、親和自治会の特徴として全世帯の1割弱に要支援者がいることが挙げられます。そのため、近所の住民が協力してこれらの人々を素早く、そして的確に救出・支援する方法を考案しました。
オリジナルの個別カルテ「親和カード」
その方法の一つに「親和カード」があります。
これは支援を必要とする人(要支援者)が、避難する時や避難生活の際に配慮してほしいことを書くシートです。
例えば「車いす、人工呼吸器、酸素ボンベをバラバラに持ち運ぶことができないので、このセットのまま4人で持ち上げてほしい」といった注意点が書かれています。
これにより、どのような物を一緒に運び出すべきか、また救助に何人の人員が必要なのかがすぐにわかります。
さらに、避難生活においても人工呼吸器の電源のための蓄電池の充電や、体温調整が難しい人のための湯たんぽやストーブ用の灯油の確保など、具体的な要望が書かれています。
このカードにより、救助から避難生活に至るまで、どのような支援が必要なのかが明確になります。ただし、これは個人情報を含むため、自治会役員が閲覧権限を設定し管理しています。
共助プランは誰もが取り残されないようにするため
このような共助プランを導入した目的は、誰もが取り残されないようにするため。親和自治会ではカードを参考に、支援する側にどんなスキルが必要かを考え訓練することで、支援体制の強化にも取り組んでいます。
以上が親和自治会の「親和カード」による共助プランについての紹介です。
日々の準備と訓練により、災害時に一人でも多くの人々を救えるようにしましょう。