水害の記録と記憶を後世に!
J:COM安心安全チーム、北九州エリア担当の今石です。
北九州市の門司図書館で開催された大水害写真展を取材してきました。
この写真展は、水害の記録を後世に残し、記憶を風化させないようにと地域の有志の方たちが行ったものです。
今から71年前の6月、北九州を大水害が襲いました。
「昭和28年西日本大水害」です。
北九州では、「北九州大水害」と呼んでいます。
停滞した梅雨前線による豪雨が引き起こした「北九州大水害」。
現在の北九州市にあたる地域では、長雨や集中豪雨により各地で土砂災害や河川のはん濫などが発生し、死者・行方不明者合わせて183人という大災害となりました。
特に被害が大きかったのが、現在の門司区です。
土砂崩れや土石流で143人が命を落としました。
写真展では、当時の被害の様子を記録した写真や資料など約90点が展示されています。
下の写真は、当時の門司の様子を映したものです。
白く映っているのがすべて土砂崩れです。土砂が一瞬にして街を飲み込んだ様子が分かります。
この写真展を企画した「北九州大水害を記録する会」は、水害の記録と記憶を後世に伝え、防災への意識を高めてもらおうと活動しています。
会の代表の末永裕貴さんは、「北九州は災害が少ない街と言われていますが、そうではありません。このような大水害があった事実を知っていてほしい」と話していました。
展示されている写真や資料は、当時の様子を知ることができる貴重なものばかりです。
取材を通して私たちは、水害の恐ろしさを再認識し防災意識を高く持ち、命を守るための行動を考えなければならないと改めて感じました。
取材協力:北九州大水害を記録する会