
消防活動の強い味方!その名は「COBRA(コブラ)」
J:COM安心安全チーム、札幌担当の池田です。
冬になると暖房機器が原因の火事が多くなる中、被害を最小限に抑えるための「器具」の開発も進められています。
今回は、札幌で新たに開発された消防器具について取材してきました。

火事で恐いのは、火より「煙」
火事になると建物内には煙が充満します。火災現場では煙による一酸化炭素中毒や窒息で命を落とすことも少なくありません。
その煙によるリスクを少なくし、消防隊が素早く消火活動や救助活動を行えるように…と開発された器具があります。
それがCOBRA(コブラ)です。

新型放水器具「COBRA」とは!?
COBRAは放水器具ですが、直接火に水をかけて鎮火させるものではありません。屋外から中と外の2方向に放水し、水の勢いで煙や熱気を排出することで、火元や要救助者を早期発見できるようにするための器具なのです。
私は最初に放水と聞いて、火を消すためだと思い込んでいたのですが…煙や熱気を追い出すための放水だったとは驚きです。

消防隊員と民間企業がタッグを組んで開発
コブラは官民連携で生まれたアイテム。実際の火災現場でも試験的に運用し、改善を重ねてきたそうです。
「殉職することもある火災現場で、屋外から安全を確保しつつ室内環境を改善できるこの器具を使うことで隊員の安全につながれば」と話す開発者のひとり、札幌市消防局の外崎さん。
死と隣り合わせの危険な現場を経験している、消防隊員の想いが生んだ画期的なアイテムだったんですね。
取材協力:札幌市消防局