子どもたちの願いを届けて
J:COM安心安全チーム、札幌担当の池田です。
「今年はもう交通じこでけがをしてしまった子がいます。これ以上交通じこでけがをしてしまった人をふやさないために、いかのおすし をまもったりして気をつけましょう」
「ぼくが自転車にのるときは、ヘルメットをつけます。なぜかというと、命をまもるためだからです」
札幌市の屯田小学校の児童が書いたメッセージです。
素敵ですよね。
安全への願いを込めたメッセージ交換
札幌市北区の屯田地区では、子どもたちが交通安全や防犯への願いをメッセージにし、地元パトロール隊の協力のもと、別の小学校の子どもたちと交換するという取り組みが行われています。
はじまりは17年前
屯田小学校の児童3人が青色信号で横断中に、信号無視で直進してきた4トンダンプカーに跳ねられてしまうという悲しい事故が起きました。
幸い児童たちの命に別状はなかったものの、このような事故が二度と起きないよう子どもたちの願いをメッセージにし、当時同じように児童が跳ねられる事故のあった函館市の小学校とメッセージ交換をすることにしたそうです。
以来、コロナ禍の2年間を除いた15年もの間、「お互いに交通事故に遭わないよう注意しましょう」と、子どもたち同士の“約束”が交わされてきたのです。
メッセンジャーの交代
児童たちのメッセージを実際に交換する役割は、北海道のパトロール隊である「北海道ハーレー警ら隊」が担ってきました。
札幌と函館を往復(その距離なんと約600キロ以上!)し、お互いのメッセージを安全に子どもたちに届けてきたのです。
しかし、ハーレー警ら隊は隊員の高齢化により、去年 惜しまれながら解散となりました。
そこで、この素晴らしい活動を途切れさせてはいけないと立ち上がったのが、地域のパトロール隊である「とんぼ隊」です。
さすがに函館までは大変なので、地元の小学校同士のメッセージ交換となりました。
私たちは、どうする?
このメッセージ交換は、子どもたちが会ったこともない子の安全を願ってメッセージにしたものを、地域の人々の手も借りてお互いに交換し合い注意喚起をするという、とても素敵な取り組みです。
地域の安全を願う人々の想いが込められていますよね。
だから私たちは、車を運転するときは交通ルールを守り、地域の子どもたちの安全を脅かすような事故をおこしては絶対にいけないのです。
取材協力:屯田小学校、屯田北小学校、札幌屯田地区防犯パトロール隊「とんぼ隊」