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地域に「帰る場所」をつくる -願生寺(大阪市住吉区)-

J:COM安心安全チーム、関西担当の上田です!

大阪市住吉区に願生寺というお寺があります。

願生寺(大阪市住吉区墨江4丁目15−15)

このお寺は地域の方を招いて、さまざまなイベントを開催しています。

高齢者が心身の悩みを相談できる「まちの保健室」
障害者が地域で孤立しないように交流する「ごちゃまぜカフェ」
介護者同士が苦労を分かち合う「介護者カフェ」など…。

さまざまな立場の人たちが交流できる場として、地域に根差した存在になっています。

そして、子どもたちに対しても寺子屋やこども食堂を開催しています。
今回、こども食堂に遊びにくる子供たちを中心に集めて、ある面白い取り組みが行われました。

それは、お寺の襖(ふすま)に絵を描くこと。

子どもは襖に対して大胆不敵

約30人の子どもたちが参加

子どもたちが一定数集まると、やはり襖には穴が開いてしまうものなのだそう。せっかく新調するならと、子どもたちに絵を描いてもらうことにしたそうです。

襖の片面には、子どもたちが事前に動物の絵を描きました。
そして、その裏面には子どもたちの手形。
襖に手形を押すのは少し躊躇するのかなと思っていましたが、みんな迷いなく大胆に自分を刻んでいました。

手に墨汁をつけて…
襖にペタペタ…

襖絵を仕上げるのは画家の中島裕司さん。
子どもたちの個性豊かな絵を1つの世界にまとめあげていきます。

画家 中島裕司さん

そして、完成した襖絵がお披露目されました。

こちらに注目!
ジャーン! 4枚の襖に描かれた力作です。

テーマは「生命讃歌」
さまざまな命が存在し、互いを大切にし合う平和な世界が描かれています。

たくさんの生き物たちが
笑顔で描かれています。
子供たちも笑顔で鑑賞!
裏面には子供たちの「手形」が見事に咲き誇りました



成長して、またこの町に帰ってこられるように


子供たちに優しく語りかける大河内住職

願生寺住職の大河内大博さん。
「子どもたちに襖絵を描いてもらったのは、子どもたちが成長したとき、帰ることができる場所をつくるためだ」といいます。

絵を描いた子どもたちが大人になって、自分の子どもをこの地域で育てたいと思えるように。襖絵はそのシンボルなのだそうです。

大河内さんは話します。

「帰れる場所があることが、地域の安心安全にもつながっていく

作者全員で記念撮影

取材協力:願生寺