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聴導犬って知っていますか?

J:COM安心安全チーム、埼玉担当の山本です。
今回私が取材したのは、草加市で行われた「聴導犬について知ろう」です。

「ほじょ犬」って知ってます??

そもそもですが聴導犬をはじめとする「ほじょ犬」って知っていますか?

「ほじょ犬ステッカー」 大きな商業施設の入口などに貼ってあるのを見かけます

知っていそうで知らないのでは?
正式には「身体障がい者補助犬」といいます。

まず、思いつくのは盲導犬ではないのでしょうか。
視覚が不自由な人をサポートする犬ですよね。
実はそのほかにも、手足に障がいのある人の日常生活動作をサポートする介助犬や、今回紹介する耳の不自由な方をサポートする聴導犬がいます。

ほじょ犬の頭数について

ほじょ犬でも認知度が高い盲導犬は全国で活躍している頭数、現在796頭。
続いて介助犬が59頭。聴導犬にいたっては53頭。
しかも、埼玉県内で見ると所沢市に1頭しかいません。
それだけ、街中で出会う機会が少ないそうです。

聴導犬についての色々な資料

聴導犬のPRのために「トシオくん」登場!

今回の体験学習には小中学生14人が参加。
日本聴導犬推進協会から聴導犬について広報などを請け負っている佐藤摩莉さんと聴導犬のPR犬としてトシオくんが登場!

佐藤さんとトシオくん

なぜ「トシオ」くんかというと、トシオくんは佐藤さんの飼い犬なので「佐藤トシオ」。「さとうとしお」→「砂糖と塩」いう所からトシオになったとの事。

聴導犬ってなあに?

先ほども書きましたが、聴導犬とは耳が不自由な方をサポートする犬。
つまり、聞こえない、聞こえにくい人に必要な生活音を知らせる役目があります。
詳しく言うと室内(家)だと玄関のチャイム音、携帯電話(スマートフォン)などの着信音、赤ちゃんの泣き声、室外だと車のクラクションなどを聞き分け教えてくれます。

ほじょ犬を知っている小中学生もいました

実際に聴導犬のデモンストレーションを…

佐藤さんとトシオくんは、聴導犬がどの様な動きをするのかデモンストレーションを行ってくれました。
はじめは、基本的な「チャイムが鳴ったら教えに来てくれる」というもの。

チャイムが鳴った時の様子

「ピンポーン」とチャイムが鳴ると、一度トシオくんはチャイムを確認し、佐藤さんの元へ戻り前足でタッチし「チャイムの音が鳴ってるよ」と知らせてくれます。

目覚まし時計のベルも

朝起きた時の目覚まし時計のベルにも反応してくれます。

2人とも就寝
目覚まし時計が鳴る
時計を確認しタッチして起こす

聴導犬は音を伝えるのがお仕事なので、
1、音が鳴ると、聴導犬は音が鳴っているのを探す。
2、見つけた後、パートナーにタッチ。
3、音の発生源に近づき、それを見つめることで、パートナーに音が鳴っている場所を伝える。
これが主なお仕事になります(例外もあり)。

聴導犬を見ていてわかった事とは

聴導犬の集中力やコミュニケーション能力は素晴らしく、犬が持つ愛情深さと献身的な姿勢が印象に残りました。
また、聴導犬が人々の生活の質を向上させる重要性も再確認できました。

歩きながら物を落とした時には、聴導犬は止まって教えてくれます

聴導犬の役割とは

聴導犬にはオレンジ色のケープが目印となっています。

このケープが聴導犬の目印です!

佐藤さんは聴導犬にはこの他にも大事な役割がありますと。
それは何かというと「聞こえない事の目印になる事」
聴覚障がい者はひと目で耳が不自由だとなかなか分かってもらえなかったりします。
耳からの情報(特に電車のアナウンス)などが入手困難なので「聞こえない」という事を知ってもらえるのが重要だそうです。自分一人でいる時よりも、聴導犬を連れている方がひと目で分かりますよね。

また、聴導犬を街中で見かけたら、声をかけずにおやつもあげずに、目も合わさずにそっと見守ってくださいとの事でした。

最後にビックリ発言

最後に佐藤さんからみんなへ質問がありました。
「トシオくんは何犬でしょうか?」

トシオくんは何犬に見えます?

実は、雑種(MIX犬/柴犬と秋田犬が混じっているらしい)だそうです。
聴導犬は特に適正の犬種は決まっておらず、
・どんな人にも、友好的に接する事ができる。
・攻撃的になったり、怯えたりしない。
・恐怖を感じても、気持ちをすぐに切り替えて克服できる。
この3つが向いているそうです。
 
埼玉県では1頭しか活躍していない聴導犬
安易な事は言えませんが、もっと認知されて増えればいいのにな…と
単純に思ってしまいました。

佐藤さんとお利口なトシオくん

取材協力:草加市社会福祉協議会 地域福祉課