住民にやさしいまなざし、ちょっとした工夫で水害啓発。
J:COM安心安全チーム、埼玉エリア担当の和田です!
台風が発生する季節に入り、雨が多くなってきました。
災害被害が少なめと言われる埼玉県ですが、心配なのは、水害。
川の国にお住いの皆さんは、どんな準備をしているでしょうか?
こちらは上尾市社協大石西支部が主催する防災啓発イベント「大石西フェス3」の様子。上尾市防災士協議会が協力し、「イツモ防災」を使った活動を実施していたのですが、そこで面白いものを見つけました。
これは、何でしょう?一見、チラシのように見えますが…。
実はこれ、「川の増水状況を調べる方法」を伝えるためのシート。
この大石地区は令和元年台風19号の時に荒川の氾濫で大きな被害が出たところ。水害時に住民が自らの命を身を守るためには、まず川の状況を知る必要があります。
このシートの特筆すべき点は、チェックしてほしい情報(国土交通省川の防災情報サイト内の該当箇所)へ、二次元コードで簡単にアクセスできるようにしているところ。考案者に伺いました。
上尾市防災士協議会 関根正さん 「水害のとき、近くの川の水位を見たい…というのは住民の心情でしょう。だけど見に行ったばかりに災害に巻き込まれてしまうケースが多くあります。だから「川の防災情報」サイトで水位を調べてください、とお願いしているんです。だけど、高齢者にインターネットで自分で調べてくださいと言うのは無理がある。そこで、チェックすべき重要な河川監視カメラを選んで、すぐにスマホでチェックできるよう二次元コードを活用したシートを作りました」
そうか!これがあれば、インターネットを使いこなせない高齢者でも簡単に調べられるってことですね?
重要なポイントだけに絞ってあるところも「人にやさしい」!
上尾市防災士協議会 関根正さん「もう一つ住民に気を付けて欲しいのが、リアルタイムの川の画像を見ても、増水の見通しは分からないということ。最も知らなければならないのは、これから川があふれるかどうか?を判断する手掛かりです。それを知るために上流の水位計をチェックしましょう、と呼びかけています」
二次元コードを使って、大事な情報を知るための手順を徹底的に簡略化。
ちょっとした工夫だけれど、大事なことですよね!こんな工夫にこそ、住民の安全を願うやさしさが現れるのかもしれませんね。
取材協力:上尾市防災士協議会