防災の情報をアップデート
J:COM安心安全チーム、茨城県担当の小幡です。
常総市内に在住・在勤・在学の防災士により構成されている自主防災組織「常総市防災士連絡協議会」は、地域の防災力向上を目的に活動し、日々防災に関する情報をアップデートしています。
今回は、防災士の勉強会の模様をリポートします。
自主防災組織の活動を学ぶ
勉強会の講師は、協議会の理事で市内の根新田町内会自主防災組織で防災を担当している須賀英雄さんです。茨城県常総市は2015年の関東・東北豪雨で甚大な被害を受けました。
須賀さんが住む根新田町内会では、住民に向けて瞬時に情報を伝達する手段として「SMS一斉送信システム」の運用を開始。
災害発生当時、全世帯の携帯電話に一斉にショートメールを送り、地区内の浸水状況や支援物資などの情報を緊急メールで送信し続け、逃げ遅れの防止や復旧活動での情報提供に驚異的な効果を発揮しました。
その他にも、「マイ・タイムライン」の取り組みや防災用ライブカメラの設置など「災害に備えた町づくり」が話題となり、全国から講演や研修会の依頼が来るほど、根新田町内会の自主防災活動は注目を集めています。
いざ!という時のために
座学を終えると、根新田町内会の防災倉庫を見学。
災害時の長期停電に備えて会館に非常用電源装置を設置。
また発電機を接続することで館内の電力が全て確保できるようになりました。
事務局宅には、太陽光発電(蓄電)システムによるスマホ充電スポットを設置。昼夜問わず40台ほどのスマホの同時充電が可能になりました。
システム設計から機材の設置まで須賀さんが全てDIYで行ったことに、皆さんは驚いていました。
災害犠牲者ゼロを目指した防災まちづくり
勉強会に参加した常総市防災士連絡協議会の飯田ふじ子会長は「防災士としてスキルアップのため、このような勉強会は必要。根新田町内会のようなレベルの高い自主防災活動を自分たちの地域にも広げていきたい」と話しました。
災害はいつ起こるか分かりません。
ライフラインなどが止まることも想定した「もしもの時の備え」がいかに大切か、改めて考えさせられる勉強会でした。
取材協力:常総市防災士連絡協議会