能登半島地震 ボランティアの方々の声
J:COM安心安全チーム、 東京担当の藤森です。
能登半島地震発生から半年が経過しました。
中野区社会福祉協議会は、東京都、災害協働サポート東京(CS-Tokyo)、東京ボランティア・市民活動センター等による能登半島地震の被災者支援のためのボランティアプログラム参加者を募り、現地で支援活動を行っています。
7月4日に、輪島市で活動した中野区社会福祉協議会の職員やボランティアの方などの活動報告会が中野区社会福祉会館で開催され、私も参加させていただきました。
ボランティアの方の発表がとても印象に残ったので紹介します。
励ますつもりが逆に元気をもらった
そう話すのは中国人留学生の「劉壮壮(りゅう・そうそう)」さん。
災害の多い日本が如何にして復興を遂げていくのか、その過程を知りたくボランティアに参加したそうです。
現地では被災者の方と交流をする「サロン活動」を担当。
皆さんは不安を抱える一方で思いやりの気持ちが強く、ボランティアの方たちに毎回、感謝の気持ちや気づかいの言葉をかけてくれたと話していました。
被災したご自宅に一人で暮らす高齢者の方から体調を気遣う言葉を掛けられ、胸が熱くなったそうです。
現地で苦労した点は?
「現地の活動で苦労した点は?」という質問には、苦笑いしながら「イビキ」と即答。
1部屋あたり4~5人で利用したという宿泊施設は、想像していたより快適だったがイビキだけは慣れなかったそうです。
ちなみに劉さんは耳栓を持っていく事をオススメしていました。
現地で覚えた印象的な言葉
また、応募した理由の一つに「人との出会い、つながりを持ちたかった」ことをあげた劉さん。
3泊4日の活動は、半壊した住宅が手つかずで残っている現状などに衝撃を受ける事もあったそうですが、充実した時間だったと振り返りました。
そして、現地でボランティアの先輩から教わった印象的な言葉があると話しました。その言葉とは…。
バトンタッチ
被災地で初めて知った「バトンタッチ」という言葉。
現地での活動も大事だが、新たな人にボランティアのバトンを繋げていく使命を感じたという劉さん。
多くの人にボランティアに参加してほしいと呼びかけていました。
悩んでいるのなら、ぜひ参加を!
こちらは、劉さんと同じくサロン活動に参加した平岡千夏子さん。
思い立ったら即行動する性格だそうで、これまでに日本各地でボランティア活動を続けてきたということです。
平岡さんは GWや夏休みなどの長期休暇が終わるとボランティ不足が深刻になるという問題を紹介し「不純な動機でも結構。悩んでいるのなら参加してほしい!」と力強く呼びかけていました。
苦労した点は?という質問には、「う~ん…」と少し悩んだのち「特にありません」と答えていました。
宿泊施設は快適、その一方で…
唯一、現地でのお風呂の心配をしていたそうですが、宿泊施設にはシャワーが完備されていたうえ近くに銭湯もあったので困る事はなかったとの事。
…とはいえ、一部の崩落した道路の復旧が進んでおらず、車の移動に時間がかかったといった話もされていて、現地のことを知らない私は、まだまだ復興は始まったばかりなのだと痛感させられました。
能登半島地震を風化させないため、私たちに出来る事は
報告会で印象に残った話を紹介しましたが、ほかに私の心に残ったものとして、被災者の方たちからの「能登半島地震のことは報道されていますか?」「忘れられてしまうのが何より怖い」という話がありました。
本当にささやかですが、被災していない私たち一人ひとりが被災者の皆さんの事を思い続けるのも大事なのだと感じました。
中野区社会福祉協議会は、9月4日(水)~9月7日(土)以降のボランティア活動の参加者を募集しています。申込方法や詳しい内容など、中野区社会福祉協議会のホームページからご確認下さい。
https://www.nakanoshakyo.com/topics/topicdetail/index.php?p=5424
中野区以外の地域で参加したいという方は下記URLからお申し込み下さい。
https://www.tvac.or.jp/news/50943
取材協力:中野区社会福祉協議会
https://nakanoshakyo.com/