愛犬と避難することで大切なことは?
J:COM安心安全チーム、神奈川担当の島田です。
災害が発生した時、ペットと共に避難所に行くことはできるのでしょうか?
災害時の行動として、環境省は飼い主はペットと一緒に避難する「同行避難」を推奨しています。ただ、この「同行避難」では、飼い主がペットと同じ部屋で過ごすことはできません。
避難所でのペットの居場所は、多くの場合、体育館の軒下などの屋根のある屋外が基本であり、飼い主が持参したケージやキャリーバッグなどに入れて避難生活をすることになります。
避難所は、動物が苦手な人や動物アレルギーがある人など、様々な人たちが集まる場所。トラブルの原因にならないように、事前に最寄りの避難所でのペットの居場所があるか確認しておく必要があります。
ペットの命を守るために 事前の心得は3つ!
災害が発生し、避難しなくてはいけない場合、大切なペットを連れて避難したい方がほとんどです。ですが、何も知らずに避難所に連れて行くと、人命を優先するため受け入れを拒否される可能性も。
そうならない様に、ペットと飼い主が安心して避難できる場所を作ろうと「特定非営利活動法人 防災総合ペット育成協会」では事前に準備しておくべき、3つのポイントを伝えています。
①「日頃の体調管理」
●年に1度の狂犬病予防のワクチン接種(鑑札の装着・注射済票の保持)
※未実施の場合、避難先で受け入れてもらえない可能性も
●ノミ・ダニの繁殖予防
※予防なしで避難所に行くと他のペット・人にうつり、痒みや感染症になる危険性があるため
●避妊・去勢(繁殖を望まない場合)
※繁殖のための争いや吠え、マーキングなどの問題行動を起こしやすいだけでなく、ストレスから人に対しても攻撃性が出てしまうことがあるため
②「避難所で過ごすのに必要なグッズ」
●ケージ
※ケージが無いと避難所で受け入れてもえない可能性も
●トイレ用シーツ・水・ペットフード・服用している薬など、少なくても5日分を用意
●ペットのストレス・不安を和らげるために、普段使用しているオモチャやタオルなど
●飼い主の連絡先とペットに関する情報(飼い主以外の緊急連絡先、預かり先・ワクチン接種状況など)
●飼い主と一緒に写ったペットの写真⇒行方不明になったペットが見つかった時に飼い主に返しやすい など
●避難所が受け入れのノウハウが無い可能性を考えて、飼い主と一緒に過ごせるスペースが確保できるテントを用意しておくのも有効
③「マナー違反を防ぐしつけ」
避難所で安全・安心に過ごすために、日頃からの「しつけ」が必要。
特にケージに大人しく入れることが大切です。
防災総合ペット育成協会の中川都子さんによると、ケージに慣れさせるには、家の中に常にケージを置いておいて、長時間すごせて安心できる場所と認識させることが大切との事。
初めは好きなオモチャや、好物のおやつを中に入れて、慣れさせるのが近道だということです。
もう1つ「しつけ」で大切なのが人や他のペットに慣れさせておくこと。
日頃から近所のペットを飼っている人と交流を築くことで、避難所でストレスを感じなくなるそうです。
周りにペットを飼っていない人がいない場合は、ドッグランなどで交流を築くこともできます。
ペットがいるために避難しない・ペットを連れて家に戻る行為は、飼い主もペットも危険!これを防ぐために事前準備が必要です。
またペットを受け入れる自治会や行政は、地域によって異なります。
事前にペットを連れて避難できるか、要確認です!
取材協力:特定非営利活動法人 防災総合ペット育成協会