はじめての!?宿泊訓練
今回は「J:COM安心安全サポーター」の池江麻里さんから、千葉市立登戸小学校で初めて行われた「避難所宿泊訓練」のリポートをお伝えします。
2024年7月12日(金)、13日(土)の一泊二日の訓練に参加したのは千葉市緑町中学校区の子ども会員180名です。
いつもは隣町の稲毛区にある千葉市立緑町小学校で訓練を実施してきましたが、今回は環境を変えて中央区の小学校校庭と体育館で訓練を行いました。
訓練は自治会・自主防災会・避難所運営委員会が進行を担当、また看護学校の皆さんのご協力のもと、各班の健康管理を行っていただきました。
初の試みとなる校庭での「家族テント避難体験」を企画しましたが、夕方から天候が悪化し土砂降りとなったため、参加者全員が体育館でのお泊り体験となりました。
訓練の内容は?
①色テープを使った親への引き渡し訓練や子ども達のアレルギー情報の表示。
②各班に分かれた参加者は「みんなで準備。みんなで後始末」を合言葉に全員で協力し合い訓練を実施する。
③各班で決めた代表者が食料の配給所に全員分のご飯を受け取りに行き、避難所の混乱を避ける訓練を体験する。
その他にも「毛布で担架を作る 人運び体験」「避難所の防災倉庫の位置確認」「簡易トイレづくり体験」などを実施。
また子どもたちに自覚を持たせることを目的に、子ども自身に「災害避難カード」を記入させる訓練も行いました。
今回は約90人の子ども達が参加しているため、辛く厳しい避難生活を乗り越えるための方法、例えば皆で歌ったり、避難所にあるものを活用しゲームをしたりして、子ども達が笑顔で避難生活を過ごせる遊びを交えた訓練も取り入れました。
そうです!子ども達へは楽しく防災を身につける事も重要なんです。
初めての訓練で見えた課題とは?
中央区、登戸小学校で初めての宿泊訓練を実施しましたが、子ども達が参加してくれた事により、いくつか重要な課題を見つけることができました。
◎緊急時に家族が集まるところを話し合っていない家庭があった。
◎自分の住所も言えない子どもがほとんどであった。
◎就寝の際、子どもたちの歩く振動や音が気になった。避難所は心を落ち着かせる場所でもあるので対策が必要と感じた。
課題発見は次への防災・減災につなげられる
今回、私達が実施した訓練の課題を見て、驚かれる方もいると思います。
しかし、発災時ではなく訓練で課題を見つけた事は、私たち避難所運営委員会にとっては、とても大きな成果です。
そうです、課題は修正し、次へ生かせるのです。
これからも私たち避難所運営委員会では、災害時に住民同士で共同生活を過ごす避難所は「みんなで準備、みんなで後始末」の「みんなで!!」をモットーに地域住民の皆さんと共に取り組んでいきたいと思います。
情報/画像/記事提供 : J:COM安心安全サポーター
池江麻里さん(黒砂公民館避難所運営委員会)