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窃盗・詐欺…被災地で実際に起きる「便乗犯罪」を知る!

J:COM安心安全チーム、神奈川担当の林です。

みなさん”便乗犯罪”という言葉を聞いたことはありますか?
これは地震や大雨などの被災地で起きる「災害に便乗した犯罪」のことです。これ実は、国内でも多く発生しているそうなんです…どんなことが起きているのか?そしてどのように対策をすればよいのでしょうか?

小田原市の浜町自治会館で開催された講演会「大規模災害時の犯罪の実態とその対策」からお伝えいたします!

講師を務めたのは真壁賢一さん。
元・小田原市の消防職員のスキルを活かし、被災地への支援活動を行っている
FM湘南マジックウェイブでパーソナリティとしても活躍中!
講演会は真壁さんが被災地で実際に目にした事例と分析を組み合わせて展開

被災地で犯罪リスクが増加!その理由は?

〇ドアや壁が壊れて外部から侵入しやすくなった建物や、人々が避難して無人になった家屋や店舗が多くなるため
〇誰もが災害への対応で精いっぱいで犯罪に無防備になるため
〇もともと被災地にいた犯罪傾向のある者や、悪意のある人たちが外部から被災地にやってきて犯罪を行うことも
〇災害で財産を失ったり、過度のストレスを受けたことにより、これまで犯罪を起こしたことがない人も、 犯罪に手を染めるきっかけになることも…

このような様々な理由から、災害時の犯罪発生率は、通常の約3倍以上とも言われているそうです。

【被災地で発生する犯罪の種類】

【最も多いのが”窃盗”その対策は!?】

~実際に起きた窃盗被害の例~
・留守になった被災家屋への空き巣
・車両の盗難
・個人情報の盗難
・養殖している魚介類の盗難
・支援物資の盗難
発災後は警察も被災していることが考えられるため個人単位で、町内会単位での対策が必要です!


どのように対策すればよい?~
⇒避難所自治会での「自警団」を発足・見回りパトロールの実施。または、防犯ボランティア団体に介入してもらう
⇒在宅避難ができるようにしておく
⇒タンス貯金ではなく、安全な金融機関を利用する
⇒地域の警察と顔の見える関係を構築しておく
「自警団」とは、住民が組織する自主防犯ボランティアグループのこと。
犯罪をしようとしている人は、声をかけられることで犯罪を諦めることもあります。パトロールをすることで、窃盗だけでなく、性犯罪、誘拐など多くの犯罪を防ぐことにもつながります。

そして最近多発しているのがデマ・嘘の情報が出回ること
熊本地震では「ライオンが逃げた」とのデマ、能登半島地震では嘘のSOS情報で救助隊が出動したこともあったそう。それを見抜くために覚えておきたいのが「だいふく」。

講演会を聞いた自治会の方は「災害に関連した犯罪がこんなに多いとは驚き。日頃から地域のコミュニティを大切にして防災・防犯、両方の面で対策をしていきたい」と話していました!

取材協力:真壁賢一さん(災害ボランティアチームDARST)
     小田原市・浜町自治会のみなさん