夏到来!子どもの水難事故にご注意を
J:COM安心安全チーム、埼玉担当の山本です。
今回私が取材したのは、埼玉県行田市。
埼玉県名発祥の地とされている「さきたま(埼玉)古墳群」や室町時代に築城されたと伝えられる「忍城(おしじょう)」、そのほかにも「古代蓮の里」や「行田足袋」でも有名です。
そして今回、行田市にある下忍(しもおし)小学校で「着衣水泳」の授業を行うという事で取材させていただきました。
全校児童が81人の下忍小学校。
この日は、2回に分けて着衣水泳の授業が行われました。
(私が取材したのは1~3年生の回)
天気はくもり。手元の温度計は30℃。
湿度はとてもジメジメしており、私も「プールに入りたい…」と思いながら取材をしておりました。
指導者紹介
この日の指導者は、日本赤十字社埼玉県支部 赤十字水上安全法指導員の新井恵子さんと、山子(やまね)学さんのお二人。
山子さん曰く、新井さんは指導員のレジェンドだそうです!(笑)
授業の内容
今回の授業では、服を着たまま川に落下してしまった時の対処の仕方を実際に体験してもらう事で、もしもの時に「自分の命を守る」事が出来る様にすることが目的。
むやみに飛び込まない
最初に溺れている人を見つけた時にはどうするのが良いのか。
子どもの場合には、むやみに飛び込まない事が大事です。
最初にすることは、周りを見て大人を呼ぶ。
その際に、溺れている人から必ず目を離さないようにします。
長い棒などが周りに無い時、長ズボンをはいていればそのズボンの片足を自分で持ち、反対側を相手に投げるなど飛び込まずに助ける方法はたくさんあります。
実際に服を着たまま水の中へ
次に、児童は実際に着衣したまま水へ入ります。
どれだけ服が水を吸って重くなるのかと、水中での動きにくさを体験してもらうためです。
水の中では水の抵抗を無くすために、普通に前歩きをするのではなく、横(カニ)歩きをする。
足が水底につかないような深さの所に落ちた場合には、一度水中に潜り、水底を蹴って垂直にジャンプをし、水面に出て呼吸をする「ボビング」の練習などを行いました。
スタントマンのように
続いて行ったのが、水に落ちる練習。
落ちる時にもある一つの動作を行う事で助かる確率が高くなります。
「あっ、水に落ちる…」と思った時に、体をひねって背中から入ります。
そのように落ちることで、陸地が見えるのですぐに陸地をつかむ事ができるそうです。
ペットボトルを使って浮く
最後に行ったのは、ペットボトルを使って仰向けに浮く(ラッコ浮き)練習。
指導員の方に後から聞いた話によると、ペットボトルをどこで持つのかが重要で、泳げる子は仰向けで「けのび」が出来るため胸でもお腹でも浮きますが、大事なのは口と鼻を出す事なので「あごの下」が一番だそうです。
体験した児童の感想
今回体験した児童(小学3年生)は、
「水に入って服が重くなって歩きづらかった」
「ケガのもとにつながることを今日学べて良かった」
「ランドセルが浮くとは知らなかった」
「スイミングで泳ぐようには泳げない」
…など、授業でいっぱい学んだ事がありました。
今年の夏も暑そうです…
梅雨も明けると夏到来、まさに水の季節となります。
今年も県内外ですでに水難事故が発生しています。
授業を通じて水の危険性を理解し、安全に水遊びをしてもらえると良いですね。
日本赤十字社埼玉県支部ではYouTubeにて
【赤十字の着衣泳動画】~水の事故から大切ないのちを守るために、みんなにできること~を配信しています。
(その他、ライフジャケットの着⽤⽅法や川の危険箇所についての
動画も公開中)
こちらも参考にしてみてください!
取材協力:日本赤十字社埼玉県支部