ペット防災のスペシャリスト「災害支援動物危機管理士」の活動をご紹介!!
J:COM安心安全チーム、熊本エリア担当の中村です。
今回は、ペット防災のスペシャリスト「災害支援動物危機管理士」の方を取材してきましたので、その活動についてお伝えします。
お伺いしたのは…
熊本市中央区にある「竜之介動物病院」です。
こちらは、平成28年熊本地震の際、ペット同伴の避難所を開設し、およそ1200人の被災者と600匹以上のペットを受け入れた動物病院です。
この動物病院にペット防災のスペシャリストとして勤務されているのが、動物の看護師でもある藤本翔子さんです。
実家で多くのペットを飼っていたこともあり、自然と動物に触れ合う環境で育ったという藤本さん(一番多い時で、ワンちゃんを2匹、ネコちゃんをなんと8匹飼っていたそう!)。
動物と関わる仕事がしたいと動物の看護師の道に進んだそうです。
藤本さんに「災害支援動物危機管理士」についてお話を伺いました!
Q.どうしてこの資格を取得しようと思ったのですか?
私自身、犬を2匹飼っており、4人の子どもたちもいるので災害が起きたときにどうすればいいのか、正しい知識や備えを身につけたいと思い、2023年12月にこの資格を取得しました。
Q.災害支援動物危機管理士の資格は、どのように取得するのですか?
藤本さん:千葉科学大学で「災害動物看護学」や「救急疾患の対応」などのプログラムを履修します。修了すると、文部科学省から「履修証明書」を授与されます。その後、千葉科学大学から「災害支援動物危機管理士」として認定されます。
ペット防災をより多くの人へ
Q.具体的には、どのような資格でどのような活動を行うのですか?
一言でいうと、災害時被災した動物の支援を行う専門の資格です。
避難所でペットの看護のほか、ペットの精神的支援も行います。
また平時には、例えばセミナーを開講したり、動物学校の講師として授業を行ったりなど、ペット防災を広める活動を行っています。
特に地震から身を守る知識や備えなどについて話しています。
Q.活動を通して気づいたことは?
ペット防災に関して「うちの子は大丈夫」とジブンゴトとして捉えられていない家庭もあるのが現状です。当初は私もそうでした。
資格を取ってからはどんな備えが必要なのかを知ることができました。
今では、常に一定量の食料を備蓄するローリングストックが日常になりました。ペット用にも乾パンなどの避難食はあるのですが、災害時には食べ慣れたものがあるとペットも心の安心に繋がるんですよ!
Q.今後の目標を教えてください。
災害も多い中、ペットたちが避難するケースも多くなりました。
この資格を活かして多くの方にペット防災を知ってもらう活動をこれからも行っていきたいと思います。
藤本さん、有難うございました!
ペット防災をジブンゴトとして捉えよう!
ペット防災に関しては、まだ知らない人も多く、まずは、知ることで身近に感じてもらい、ジブンゴトとして捉えることがペット防災強化の第一歩だと藤本さんは話していました。
いつ起こるか分からない災害。
今回取材を通して、まだまだペットと同伴できる避難所は少ない中、大切な「家族」を守るためには、ジブンゴトが大事なのだと感じました。
尚、藤本さんが勤務する竜之介動物病院では、院長の德田 竜之介さんがペット防災にまつわる、ある言葉を提唱しています。
詳しくは「こちらJ:COM安心安全課(九州・山口)」をご覧ください!
▽初回放送日時
10/19(土)午前11時30分~ ※10/25(金)まで再放送あり
▽放送チャンネル名
J:COMチャンネル熊本・福岡・北九州・下関
取材協力:竜之介動物病院