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子育てママの孤立化を防ぐ

J:COM安心安全チーム、神奈川担当の島田です。

転勤などで、新しい土地へ引っ越しするという事はありますよね。
新しい土地で出産、となると直面するのが「誰に相談したらよいのか分からない」ではないでしょうか?

子育て相談ができる場所や、地域ごとにある支援内容も分からない。
ママ友もいないため、孤独を感じてしまう状況に陥りやすくなり、最悪の場合「産後うつ」になってしまう人が多いというデータもあります。

産後うつイメージ

公益社団法人 日本産婦人科医会によると「産後うつ」になってしまう母親は、10人に1人の割合になっているそうです。
その症状が重くなると、育児放棄や虐待にもつながる恐れもあります。
そういった事態が起こる前に地域で防ごうと、主任児童委員を務める先輩ママたちが立ち上がりました。

主任児童委員が相談にのっている様子

主任児童委員は、厚生労働大臣から委嘱を受けた特別職の地方公務員です。
主に、子どもに特化した様々な相談や支援をおこなっています。
神奈川県相模原市 大野北地区の主任児童委員は、子育ての不安を解消するだけではなく、近所のママ友を増やせる出張子育て支援拠点を自治会館などに立ち上げました。

読み聞かせの様子

拠点内には、子どもが楽しめるオモチャを用意し、主任児童委員や民生委員、その他のスタッフが、親子で楽しめる読み聞かせなどを実施。
子どもと一緒に遊んでいる保護者に声をかけながら、困りごとはないか、さり気なく聞き出したり、場合によっては適切な関係機関を紹介しています。

相模原市大野北地区では「あつまれおやこ」「たけのこの家」「つくしの家」という名称で
出張子育て支援拠点を開催

主任児童委員スタッフによると子育て支援拠点を立ち上げた理由は「孤立するママが地域にいると子どもにも悪影響がある」「来場する親が抱えている思いや悩みを聞いて、本当に必要だったら関係機関と繋げたい」「このような居場所をもっと広げていきたい」という思いだったそうです。

近隣保育園協力イベント

さらに子育てへの不安を解消するために、地域内の保育園の協力で保育士が交代でイベントを同時開催することも。
保育園は園のPRができると共に、親は子どもを遊ばせながら事前に保育園のことを知ることができるようにしています。

主任児童委員が保護者と一緒に子どもを見守っている様子

拠点を利用する保護者は…
「家で1人だと話し相手がいないので、ここの存在はありがたい」
「ここで貰ったチラシで他の子育て支援施設に行き始めた」
「知り合ったママ友さんと情報交換ができるので助かっている」
といった意見があり、子育てのママにとって、この場所の存在は大きいと感じました。

ママ友と会話している様子

出張子育て支援拠点の実現は、地域の主任児童委員が社会福祉協議会に相談し、拠点となる場所や助成金などを含めて考えてもらったことで実現。
こうした子育て支援拠点が近くにあることで、気軽に子育て相談ができるようになるのは、子育てがしやすい街につながると感じました。

取材協力:大野北地区社会福祉協議会・大野北地区 主任児童委員

大野北地区社会福祉協議会HP
http://www.sagamiharashishakyo.or.jp/chikushakyo/oonokita/index.html