ゴミを無くすには自身の身近なものから
こんにちは。安心安全チームの小矢島です。
みなさんは今年、海水浴に出かけましたか?自然環境が綺麗な状態だと、気持ちよく過ごせますよね!
今回は、学生ボランティア団体が9月1~5日にかけて行った海岸の清掃活動についてご紹介します。
学生がボランティア活動を支える
今回取材した団体はNPO法人国際ボランティア学生協会「IVUSA」。国士舘大学で社会貢献活動などを行う企画に参加した学生たちから「もっと活動を続けたい!広げたい」という声が上がり設立、組織化されました。
現在では、全国で約80大学・約2600人の学生が所属。「国際協力」「環境保護」「地域活性化」「災害救援」「子どもの教育支援」の5つの分野を軸に活動しています。
東京エリアでは、各方面で活動する学生を取材しましたのでそちらもぜひご覧ください!
■国士舘大学3年生 白川弥幸さん
「ボランティアのやりがいは地域とつながること」
■国士舘大学4年生 日高大翔さん
「趣味はボランティア!」
■国士舘大学3年生 長谷川蒼彩さん
「ボランティアが身近にあった」
九十九里浜全域清掃大作戦とは?
千葉県の九十九里浜の海岸は貴重な生物が生息していて、全域が「県立九十九里自然公園」として指定されています。しかし、海岸に残留したゴミが多く環境汚染も問題視されています。
そこでIVUSAが考えたのが浜の全域を清掃するというもの。九十九里浜は10の市町村からなる全長約66㎞の海岸。とても歩いて回れる距離ではありません…!そのため、集まったボランティア学生たちを前半・後半と2つの班に分け、5日間かけて清掃活動を実施していきました。
また学生だけでなく、地元の人にも参加してもらい、学生がいなくなってもその規模が維持できるような環境も作っています。
拾う心より捨てない心を
今年で22回目の実施となる「九十九里浜全域清掃大作戦」。毎年、テーマを決めて実施しています。今年は、ゴミを拾わなくてもよい社会をつくろうと「ゼロウェイスト」を掲げました。
そのため参加した学生たちはペットボトルではなく「マイボトル」をもって参加。まずは自分たちの身の回りのものからゴミを出さない環境を考え、実現することを始めました。
今年は29大学から合計224人の学生が参加
今年は昨年より約50人多くの学生が参加しました。参加者の半数は大学1年生で、この清掃活動にも初参加です。
「この状況を一人でも多くの人に知ってもらい、理解を深めていきたい」
このような思いがあり、友達やSNSなどを通じて多くの方に声掛けを行ったそうです。また、全国の人に見てもらう機会を増やし、海岸のゴミの理解を深める目的もありました。
今年のゴミは…
今年も会場に行くと、多くのゴミが散乱していました。特にペットボトル。観光客の残したゴミの影響もありますが、流入する河川から流れ着くゴミの影響もあるといいます。
ゴミには日本語ではなく、外国語が表記されているものもあり、日本だけの問題ではなく、全世界でゴミの環境問題について考えていかなければならないと思った1年生も多くいるそうです。
今年は九十九里浜全域で約1660袋にもなるゴミが集められました。去年よりも300袋強も多い結果となりました。
夜の反省会で
海岸には、明らかに新しいゴミもあり、海を利用した人が持ち帰らなかったものも多く見受けられたといいます。この状況を見て、ゴミを発生させない、出さない、ということが大事と感じた学生も多くいたそうで、改めて自分の生活を見直すきっかけになったそうです。
「実際に行って見てみないとわからない。」ボランティアにはこういうことが多くあるといいます。実感すると、人に伝えるときにも説得力が増すようになり、聞く方にも納得してもらえるようになるそうです。
地元の方と知り合いになれることが楽しい
ボランティアに参加する学生に話を伺うと、皆さん「楽しい」という言葉を口にします。今回も活動の話を聞いているとき、何度もこのワードが出てきました。
想像だけで物事を終わらせるのではなく、実際に考えて動き、その結果がどうなるかを経験をしているからこそ、このような感情が抱けるのではないかと思いました。
これからも皆さんの活動に着目していきたいと思います!
取材協力:NPO法人国際ボランティア学生協会「IVUSA」