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【3分動画】消火から生活まで 京島地区の防災井戸

災害リスクと向き合う街の知恵

東京・墨田区の京島地区(京島2・3丁目)は、老朽化した木造建築物の火災の危険性と、地震による建物倒壊のリスクが高いことで知られています。例えば、東京都都市整備局の「地震に関する地域危険度調査(5,192町丁目)」によると、京島2丁目は「建物倒壊危険度ワースト1」です。
地域の安全を守るため、これまで住民たちは独自の防災対策を講じてきましたが、中でも地域のニーズを結集したのが、2021年に完成した「防災井戸」です。

防災井戸の役割

この井戸は、地下水を利用しており、水道管が破裂したり、雨が降らない状況が続いたりしても、大量の水を確保できる生命線となっています。
例えば、震災直後には、背丈を超えない高さの火を消す初期消火のための水として、またトイレの排水・掃除用水、水のうづくり用など、断水時においても生活を支える重要な資源です。

地域住民による維持管理

防災井戸の維持管理は7つの町会の住民が当番制で行っています。これにより、井戸の存在を多くの人が認識し、緊急時に迅速に活用できる体制を整えています。日常生活では、花の水やりや子どもたちの水遊びにも使われ、これがまたメンテナンスにも繋がっているのです。

災害リスクへの備え

京島地区の取り組みは、災害リスクに対する備えとして非常に有効です。
防災井戸は、日頃からのメンテナンスが不可欠であり、地域全体で関わることで、使える人が増え、団結力も高まります。
災害リスクへの対応は、水を確保することから始まります。
京島地区のように、対策の選択肢を増やし、早めに取り組むことが、私たちの生活を守るカギとなるのです。